目標は大事!でも意識改革は一歩ずつ
ちょっと頑張ったら意外と速かった、必死でやってるように見えないのにわりとサクサクとレベルアップしていく。
その一方で、記録が悪くても飄々(ひょうひょう)とした態度…子供の意識が変わればもう少し結果は良かったんじゃ?と思ってしまったことはありませんか?
目標を持つ、って上達するのにすごく大切な要素らしいです。北島康介さんも自伝で、オリンピック選手の泳ぎを目の当たりにして「自分もオリンピックに出たい」と思うようになり、目標を立てたその時から水泳への取り組みも変わった、と書いています。ま、もとからかなり速かったようなのですが…。
たしかに「ボールを遠くに投げて」と言われるのと「○○メートル(全力で届くかな?無理かな?という距離)投げて」と目標を出されるのとでは、やっぱり後者の方がどこに向かって頑張ればいいかわかりやすいですよね。
「オリンピック?おう、やってやろうじゃん!」って言える子は一足飛びでオリンピックを目標にして頑張れるので羨ましい限りですが、オリンピックに出るには、まずは都道府県別ジュニアのトップ、次に全国ジュニアのトップ、次に…と逆算して短期目標を立ててクリアしていく積み重ねが必要、と気付ける賢さとそれを実践できる根性がある子でないと、私の「痩せたい」と何ら変わらないので、その辺の誘導は保護者の方が手助けしてあげたいところです。
一方でわが子のようなビビリの子なら「目標!オリンピック!」と言ったところで遠くにあり過ぎで他人事のように感じたり、恐れ多すぎて無理無理無理!と拒否されたりしてしまいます。
わが子に至っては、つい最近まで試合に出るのも気が重い…やだ…と言う始末。とにかく、メンタルが甘えんぼちゃんで最初の頃は練習中も見学席の母と目が合うとニコニコと手を振ってくれました。私もそれが可愛くてついつい手を振り返したりしていました。
しかし、子供って成長していくものですね。以前、タイムが同じくらいの子たちが選手コースに上がっていくのに、自分だけが甘ちゃんな精神面を見抜かれて見送られた時がありました。
悔しかったみたいです。あんなに上を目指す事を嫌がっていたくせに、選ばれなかった、という事実はどこかで「自分に選ぶ権利がある」と侮っていた分、打ちのめされたようでした。
それから、本人が改善するように意識したことは
- 練習中にニコニコしない、お母さんの方を見ない
- サークルに間に合わなくても不貞腐れない(練習を投げない)
- 合宿などで厳しい(というか怖い)コーチが担当でも泣かない
など書いててこっちが吹き出しそうなくらい初歩的で幼稚なこと。でも、私からこうすればああすれば?と言ったわけではなく、自分なりに自分のダメさを改善するには?と考えたことが親としては嬉しかったです。
長い時間がかかりましたが、メンタルの成長は見えてきました。手を振ったりニコニコしているのは、可愛らしいですが、つまりは余裕があるということ、外を気にするなんて集中していないということ、そこに気づいたようです。
また、思った通りに練習をこなせないイライラを不貞腐れることで解消せず、なぜこなせなかったか?考えるようになりました。
合宿も、ついこの間まで「行くくらいなら水泳を辞める(号泣)!!」と言っていたけど、乗り越えていかないといけないこと、と捉えているようです。未だに苦手意識があるようですが。
ところで、トップスイマーのジュニア時代のエピソードを聞くと、どなたもものすごい負けず嫌い!ときたまテレビで見るジュニアオリンピックの入賞者の子なんかの日常も水泳中心の生活を自ら強いていて、練習から帰ったらの~んびりダラダラ。どんなに注意しても夜中までかけてお風呂とご飯をテレビを観ながら済ませているわが子とは違う…違い過ぎる…!
そういうベースからもう別の生き物なんだな…と思うと先がないような気がして軽く絶望してしまい、高い目標や闘争心をもってほしいとハッパかけたくなります。
でも、子供には子供のペースがあるんですよね、わかってるんです。「そうそう、ハッパかけちゃう!」と共感してくれた方も自分の子供がそのハッパにうまく乗っかってくれる子かくれない子か、なんて本当はわかっているはず。
最近ようやくこの「ハッパかけずにいられない症候群」(勝手に命名)から抜け出しつつある母です。なぜかって言うと、心配しなくても子供が自分のペースで自分の成長を促そうとする時期がくるんだ、って感じることができたから。
わが子の成長なんて、上昇志向の強いママさんから見たらイライラが募って「この子は水泳向いてない!」と辞めさせちゃうかもしれないくらい心身ともにゆっくりです。
それはそうなんですが、このコースに入った頃は「こんな長い時間、泳ぎ続けられない(号泣)」と言っていたのが、試合を怖がらず、練習で自分と向き合い、苦手の合宿も乗り越えるべき課題と捉え始めた…そう思うとなんだか水泳のことも含めて「この子はこれからも大丈夫、成長していける」と思うようになりました。
そして、わが子のことを見つけてくれたコーチ、厳しく指導しながらも、練習が終われば優しく雑談したりして和ませてくれたコーチ、右も左もわからない、関わっても一つの得にもならないはずの私が尋ねたことに答えてくれた先輩ママさん達、わが子と仲良くしてくた仲間、言うなればわが子の人間としての成長を促してくれた水泳に、感謝したいという気持ちになるのでした。
あと何年続けるのか、わかりませんが、応援していきます。
また後日に書こうと思いますが、なぜか突如マウンティングしてくるようになったママに困惑している日々ですが(でも、本当に上にいる人はそういうことしないもんです【毒】)、私だって「なんでこの子が」とか「全然大したことないのに」とか思ったこと、あります。もちろん、そう思ってる相手にマウンティングしかけるとか、誰か他の人に言うとかは絶対にしなかったけど。みじめになるだけだから。
このママは、いつかの私の鏡。そう思う反面、「面と向かって言わなかった分、私はここまで嫌な奴じゃなかった…はず」と思いたい気持ちも。(笑)
これからも日記、頑張ってつけます。最近、役立つ情報ないんだよね…とか言いながらでものぞきに来てもらえたら励みになります。