あくまでも私が見た水泳選手の親に共通して言える事
ジュニアオリンピックにバンバン出ているような強いスイミングスクールのことはわかりません。
でも、あくまで私が見てきた水性選手コースの子の親で、速い子の親御さんほど謙虚で親切です。あ、ジュニアオリンピックに出ている子のお母さんも親切で面倒見の良い方でした。もちろん、マウント取るような発言もなく(取るまでもなく上位だと当然そうなるんですよね)、感じの良い方です。
みなさん、わからないことは尋ねれば丁寧に解説して下さるし、よその子が調子が悪そうだったり、異変があればその子のママに声掛けしている方が多いです。
といって、ビギナーズラック期間中なだけなのにふんぞり返っている、みたいな方にもそんなに出会ったことはないのですが、残念ながらゼロではないです。
高校生の時にソクラテスの「無知の知」を授業で習い、その時は「ほほ~」と思っていたけれど、大人になってジワジワと沁みる言葉です。
いま見えている世界がすべて、と思ってしまうのは誰しも陥りがちな思い込み(…ではないのかな?)だと思うのですが、「あとで恥ずかしくならなければいいけれど…」と少し気の毒な気持ちになったことはちょっとあるかも。
あとで恥ずかしくなるとは?
あとで恥ずかしくなるとは、これいかに?
子供が上達して周りと比べてタイムが上がってくると、やっぱり嬉しいです。
口に出して自慢したくなる時もあるでしょう。
それ自体は行き過ぎなければま~ったく問題ないと私は思っています。自分が辛い時期なら一緒に喜んであげることが難しい時もあるでしょうが、仲間が成長したら喜ばしいことです。
でも、停滞期というのはいずれ誰にでもやってきます。
同年代の子にタイムを抜かれたり、ライバルに引き離されたり、親も子も気持ち的にキツイ時期はあります。
焦る気持ちから他の子の行動を疎んじるような発言をしたり、コーチの指導に注文を付けたり、他人にマウンティング仕掛けたり…。
もちろん、「こないだまで○○君とは同タイムだったのに今は抜かされて悔しいわ~」とかは全然良いと思います。負けん気は、原動力にもなりますからね!
ただ、記録的に自分の子が勝っている子の保護者や、そもそも土俵が違う子の親(前に書いたような8歳以下の資格級とそれ以外の年齢の資格級で張り合ってくるとか…)に自分の子の記録などを引き合いに出して優位性を示したり、とかはマナー的にも違うと思うんですよね…。
それで、それの何が「あとで恥ずかしくなる」のよ?って話ですが、ひと言でいえば「知らなかったことに気づくから」です。
要は井の中の蛙であったことを知ることになるんです。ま、でも気づけるなら良いほうかも。
なんか根に持っているみたいでアレですが、答えの本質の前に、8歳以下の資格級とそれ以外の年齢の資格級について。
おそらくこちらのママさんは「8歳以下の資格級と9歳の資格級でたとえば50m種目のタイム差は1.5秒程度であろう」と勘違いしていたであろうと思われます。
「小学3年になって9歳になれば資格級も1つ下がるだろうけど、それでもBC級などの下位レベルには出られないのに…(コーチはいつまで育成で待機させるのかしら)」という内容の発言があったのです。
いいえ。
彼が何秒で泳ぐのか、正直知りません。でも、「すべて9級か10級」と自己申告してきたので(いったい、いつそんなにたくさんの種目で公認試合に出られたのかは謎ですが…)仮に50m自由形が9級で38.93秒だったとします。
では、9歳男子に当てはめると?7級が37.60秒、6級が39.21秒なので9歳では6級です。6級もギリギリA級なのでBC級ではないという意味では間違っていませんが、3ランク下がります。ちなみに、同じ9級を維持しようと思えば、34.37秒を出す必要があります。
他の年齢級ではママさんの言うとおり、1つくらい下がるくらい、で済みますが8歳以下は(以下)が含まれるので、どうしても基準は特殊です。
【追記】
予想通り、9歳になって標準記録突破できる試合も激減したようでした。ただ、しばらくして種目を変えたりして出られる種目を模索し始められたようです。継続は力なり。9歳でガクンと落ちても腐らなかった彼は立派だなとも思います。
速い選手のママが記録をドヤ顔で語らないのはなぜか?
簡単に言って、怪物たちがいる試合に出ているからです。
水泳で学校推薦がもらえたり、全国大会に入賞は無理としても出場ならなんとかくらいのすごいレベルで泳ぐ子でも「いつまで頑張ればいいの?」「もう高校(や大学)では選手としては泳ぎたくない」という子は多いようです。
それを聞いて意外でした。そういう子たちはみんな「負けん気の塊」みたいな子たちだと思っていたので。
でも、このへんまで高いレベルで泳げるようになると、当然、その子たちが出る大会で入賞する選手たちはえげつなく速いわけです。
これまでは、スイミングスクールのみんなで一緒にワイワイ出ていた試合も、参加資格が高くなるにつれ、一人減り、二人減り…たった一人で出る試合もあるでしょう、孤独に耐えながらも登って辿り着いた場所が頂上だと思っていたのに、ただの登山口にすぎないとわかったら?
さらに見上げると怪物級の選手たちがすでに頂上目指して上を登っているのが見えたら?
相当な情熱がなければ、たいていの子は「ダメだ、アイツらには間に合わね~や」となると思います。
本人が思うと同時に、親の方も、多少なりともあった欲目や野心も「この子がどこまで頑張れるかを見守っていこう」という気持ちにシフトしていくのだと思うし、そうなると、スイミングスクール内でマウンティングしているのがバカらしくなってくるんだと思います。
どうですか?マウンティングしてくる人がいるスイミングスクールの保護者さんは、これでその方のドヤ顔を生ぬる~い表情で見守ってあげるくらいの優しい気持ちが持てたのではないですか??
コメント
こんにちは!
私の周りにも JOで入賞や優勝する選手がおりますが、お子さんもご両親も いつも親身に話を聞いてくださったり アドバイス して下さったり(*^▽^*)
選手として勿論憧れではありますが、その前に人間としてこういう子に育って欲しいなぁと思います。
きっと そういう子こそ コーチが『育て上げたい』って思ってくれるんでしょうね( *´艸`)こちらも ついつい 応援に 力が入ってしまいます(笑)
ゆっこさん
いつもコメントありがとうございます!
やっぱり、ゆっこさんの周りのスゴイ人もお心映えが素晴らしいんですね〜、ほんと憧れますよね!
でも、スゴイ人を素直に尊敬できるゆっこさんのお人柄も素晴らしいと思います。
人を褒めたら損をすると思ってるのかな…という方も少なからずおられるので…。負けん気は見習いたいけど、ゆっこさんや私の周りのスゴイ人みたいに、慕われ支えられながら育っていく方がもっと良いと思いますけどね〜^_^