【続き】小さい子が水泳を始めるメリット・デメリット

小さいうちに選手育成コースに入るとトクなこと

前回の続きです。ぜひこちらからご覧ください。

小さい子が水泳を始めるメリット・デメリット
もちろんチャンスは早くからつかむ方が良い スイミングスクールは昔から人気TOP3から陥落したことはないのでは?という人気の習い事。ベビース...

前回の最後と重なるところがありますが、記録の更新なんて何歳から始めてもついてくるもの。低年齢だって資格級は年齢に沿った相対評価で基準が緩いわけでもありません。

しかし、50mのタイムでさえ(距離が伸びればもっと)1つ年齢が違えば2秒以上も縮めなくては資格級を維持できなくなる場合があるなかで、低年齢のうちに最初のグンと伸びる期を活用して絶対的に遅いタイム(8歳以下の男子で50mクロールの6級は43.68秒ですが、年齢を無視すれば43.68秒は決して速いタイムではないのでそういう意味で。)で高い資格級を稼げることは大きなアドバンテージであるように感じます。

小さいからこそ、その43.68秒を出すのも大変苦労するのはわかります。これはとても後ろ向きな発想で、理屈抜きで上を目指している人には不要な話ですが理屈でいえば、8歳までに43.68秒を超せばあとは1年間でおよそ2秒ずつ更新していくだけで(8歳未満から9歳に関しては4秒ほど差がありますが)6級を維持し続けられるのです。普段の練習を真面目にしていれば難しくはないと思います。

さらにいえば、低年齢ゆえに絶対的タイムとしては基準が低いので、選手育成コースの練習に低年齢のうちについてこられる子はもっと伸びます。おそらくは一時的には10級くらいまではマークできる時がくるのではないでしょうか。

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小さいうちに始めるデメリット

オーバーワークで体の成長を阻害する可能性がある

過度のトレーニングで疲労が蓄積した状態は体の成長に悪影響がある事は最近ではよく知られるようになってきました。

また、過度な筋トレによって骨が伸びる余地をなくしてしまい、身長が伸びなくなるというケースもあるそうです。小さい段階で筋トレ、陸上トレーニングに力を入れるコーチは少ないと思いますが、肩などは良く使うので高学年や中学生なら平気でも、知らず知らずオーバーワークになっている場合もあるかもしれません。

実際に低学年から活躍している子であまり大きくならない子もいますが、といってスイミングスクールで小学3年程度から選手として在籍している中高生の選手を見ているとさほど小柄にも見えません。やはり小学1~2年頃は身長・体重の成長の様子は注意を払うほうが良いように思います。

あと個人的には、小さいうちは体の軽さを活かしたフォームで泳いでいるはずなので、ゆくゆく体が大きくなった時に今までよりもパワーが必要になります。その時に推進力をあげるフォームにシフトするのか?あるいはスタイルを維持できるだけのパワー型を目指すのか?選択を迫られる時期がいずれ来るのかな、というのも遅くから始めた子にはないデメリットかもしれない、と思います。

落ちていく資格級に心が折れる?

スイミングスクールなので、試合で良い結果が出ればお知らせコーナーなどに掲示されたりして本科生でも知ることになります。わが子がまだ本科生の頃、「なんかいつもこの子たちの名前があるな~(というか、こんな試合のお便りなんかうちの子もらってたっけな??)」と選手コースの存在も知らなかったころのわたしはぼんやりと掲示板を見ておりました。

それから数年して縁あって、わが子も同じ時間帯で泳ぐようになった時、はじめてその選手たちの顔を知ることになるわけです。さらに一緒の試合に出るようになって見たその選手たちの結果は残念ながらさほど目を見張るものではありませんでした。

もちろん、年齢も上がっているので試合の組順も最後の方。実際にタイムもわが子なんかよりうんと速いです。同じ年になった時に同じタイムが出せるのか?と言われたらわからない…。

それでも、試合結果の順位はあまりよくない…。いや、良くないことはないのですが、かつての入賞レベルではないというか。

単純に、年齢が上がっても競泳を続けていく子たち、いや年々上がる標準記録についていっているのだから、続けていけていると言うべきでしょう、そんな子たちはやはり本当に速い子たちです。母数が減ったうえに年齢とともに上がる資格級に食い込んでいるのですから。

それゆえに、選りすぐりの猛者が残るのでなかなか結果が残せなくなるのは当然といえば当然のことかもしれません。

そういう選手たちの中には腐ってしまって試合にも出なくなる子たちもいるようです。出ても態度が悪いとか。なので、下の子の面倒も見つつ自分も練習を怠らない選手たちはわたしが言うまでもなく、とても立派で誇るべきことですよね。

水泳

個人的結論

かつてAA級、またはそれに近いくらいの上位に食い込んだ選手がA級最下級の6級を維持するのに必死、ということはまずないので、やはり小さいうちに始めたほうがメリットは多いように思います。

ただ、メンタルは遅くから伸び始めた子よりも相当強くないとなにがしかの結果を出すことは難しそうです。なぜなら、低年齢のうちのアドバンテージは取りやすく、かつ大きいとは思いますが、年齢が上がるとそこにはふるいに掛けられても諦めずに残った強豪ぞろい、小さいころほど簡単には勝ちあがれません。

何度も言った通り、よほど鳴り物入りで選手コース入りした子でないと、最初にアドバンテージを取ってそこからどれだけ上がれるか、というよりはどれだけ維持できるか、の勝負になると思います。

なので、うちの子は将来の瀬戸大也、池江璃花子になるから大丈夫!という方は、どうかお子さんのメンタルだけを気にかけてあげてください。強くしてあげてね、というのではありません。メンタルは本人しか強くできません。親の期待や周りの期待を負担にしてしまうような時期が来たら、大好きで頑張り続けた水泳が嫌いにならないようにしてあげるのも、親の務めかな、と思います。

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