水泳の練習以前に人間関係トラブル
水泳の選手育成コースに入って悩んだことと言えば、わからないこと、練習がきつくて指示通りのことができなかったことなど、わんさとあったが、序盤はいじめ、というか嫌がらせにも頭を悩まされた。
相手は年上の中学生だったが自分がなんでも中心にいたいタイプの子で、まわりを巻き込んで気に入らない子を疎外していくので他の子も本意ではないがターゲットにされないよう腰ぎんちゃくのようにお傍についている、という感じであった。
娘が標的になったのは、その腰ぎんちゃくの一人になるのを態度で拒否したからなのであろう。
「わたしはわたし、あなたにお愛想しないわよ」ケンカ腰でこそないが、そういうスタンスだったようだ。
しょうもない嫌がらせに心身ともに消耗
壮絶ないじめ、とまでは言えないものの、他の仲良しの子と話していたら、割り込んでその子を向こうに連れて行ってしまう、無視する、聞こえよがしに悪口を言う、下駄箱の靴を元の場所とは違う場所に片方ずつ隠す、など子供じみているが年上に、しかも一人で辛かったろうと思う。
練習は嫌ではないが、彼女に会うのが嫌で練習に行きたくない…そうこぼす日が増えた。
幸いにも娘は母に隠すことはなく、その都度話してくれたので過ぎた話としてではなく、リアルタイムでスイミングスクールに相談できた。1ヶ月や半年も過ぎて、具体的にいつのことかも曖昧になってからではスイミングスクール側もいじめの当事者側と話もしにくい。
スイミングスクールに相談
被害者とはいえ、小学生である。娘自身にも被害者意識から思い違いがあったり、単なる記憶違いもあるだろう、意図せず事実と違う内容を話している可能性もある。
私は、本人の主張として言われたまま、隠された靴の場所など証拠を確認しているものは彼女たちの仕業とは特定できないが、置いた場所とは全く違う場所から靴が見つかったという事実だけを伝える、としてスイミングスクール側に報告した。
スイミングスクールからはヘッドコーチから電話で報告を聞きました、として連絡があったり、こちらが望むなら被害者、被疑者、コーチの3者面談をしてもいいし、スイミングスクールのほうから被疑者の子に話をしてもいい、と意向を確認して何度か対応してくれもしたが、半年は治まらなかった。
スイミングスクールとて、娘同様に相手もお客さんである、窃盗や暴行などの犯罪行為がない限りは退校措置もとれない。
解決?こんなんでいいのか?
次何かあれば第3者に相談しようと思っていた時に、事態が変わった。
相手がしばらく来なくなったのだ。単なる夏休みの長期休暇だったのだが、ご機嫌伺いをせず和気あいあいと練習できることが他の子にも非常に楽しいものだったのだろう、長期休暇から戻ってきた時には皆、彼女のもとに行こうとはしなかったのだ。
だからと言って、無視したりやり返したり、ということはなかったようだが、娘の親としては、結果として数の暴力を数の暴力でやり返しただけ、という印象だ。
解決策もわからないまま事態は収束したが、コーチは「こういうことは、ままある事」と話していた。女が集うところにこの手のトラブルはつきものなのだろう。今は良くてもこの先、また同じことが起きた時、解決することができるのだろうか。