練習見学に来たけれど…
スイミングスクールにはガラス張りのギャラリー(見学席)がある。一人で来られないような小さな子の付添いの時間つぶしにはありがたい場所である。
小さな子がパチャパチャ泳ぐ姿を見るのもオツだが、泳ぎがうまい人の練習を見るのはこれまた楽しかったりする。
選手でも育成でも、このクラスまで上達した子たちの泳ぎを見ているのは私としてはとても楽しい。しかし、延々と泳ぐので最初は見ているこっちが気持ち悪くなった。泳ぐ方も「朝ごはんが喉まで出てきた」というから、そのあたりからもどのくらいハードなことをしているかは「お察し」だ。
ところでこの練習、見ていると泳ぐコースや順番など、いろいろ序列があるようだ。もちろん、娘の通うスイミングスクールでの例なので皆さまの通う、あるいは通おうと思っているスイミングスクールと必ずしも同じではないだろうが、似た傾向にはあるだろうと思うので、ご参考にしていただくと練習の見学も成長が垣間見られて楽しいものになるも知れない。
プールサイド側が下っ端コース?
娘のスイミングスクールでは、6コースを半分に分けて片方が選手コース、もう片方が育成コースとなっているのだが、いずれもプールサイド側に小さな子が多い。でも、ときどきプールサイド側で泳いでいる子よりも小さな子が真ん中のコースにいたりする。はじめは人数の振り分けに意味がある事を知らなかったのだが、そのうちに娘が泳いでいるコースが中央寄りになっていることに気づき「最近、真ん中多いね?お気に入り?」などと呑気なことを言っていたら、「タイム順だから」とすげなく返されてしまった。
そんなわけで、タイムが近い子たちで泳ぐので、10秒ごとにスタートしても基本的には追いつかれたり、追い抜いたりがない。とはいえときどき、ばててしまった子が後続に追いつかれ、さらに対抗から泳いできた子がそこを通過しようとして三つ巴の様相で団子になることがある。見ていてハラハラするし、地獄絵図そのものである。
先頭はいろいろ大変
泳ぐコースはタイム順に振り分けされていることがわかった。プールサイド側の序列が下なのは、試合のコース取りと同じ(試合でも予選やエントリータイムの速い順から中央、その左、右…と決まるので…)理由なのか、単に小さい子が多いだろうから安全?なプールサイド側なのか?は不明だがそこが気になる場合は各々調べて頂きたい。
さきほどの三つ巴団子地獄絵図をどう避けるかと言えば、もう各々全力で泳ぐしかない。そのうえで、メニューを頭に入れて今何本目を泳いでいるか、本数も把握して泳ぐ。さらに、サークルの計算など、何秒以内に泳いで余った時間が休憩時間となって…と時計の計算も早くできないと具合が悪い。40秒サークル、といわれたら、0秒にスタートしても次のスタートは40秒、次は20秒、とスタート時間の秒針を先読みして計算しながら泳ぐことになる。これをこなすだけでも大変そうだ。
とくに、先頭の子はそのコースのペースを作らないといけないし(何秒で回れ、という指示は当然あるけれど)、ぶっちゃけ後続は先頭が止まれば泳ぐのを止めれば良いわけで、本数のカウントはお任せしちゃう子もわりといるらしい。でも、先頭となるとそれはできないのでなお大変、というわけなのだ。
なので、選手コースでも育成コースでも「誰が先頭をやるのか?」というひと悶着がちょこちょこあるようだ。以前のいじめトラブルの際にコーチと話をした時にも「先頭ばかり行かされる」などのトラブルなどを例に挙げていたので割と多いのだろう。
先頭は基本的にベストタイムが一番速い子、立候補、じゃんけんのどれかで決めることが多いようだ。立候補はよほど気分がノッているか、その日のコースのメンバーを見て「余裕♪」と思っているかのどちらかでしか出てこないそうだが。
中央の先頭を泳いでいたら褒めてあげよう
先述のとおり、あくまで娘の通うスイミングスクールでの通例なのでこの限りではないが、お子さんの泳ぐコースが変わったり、先頭を泳いでいるようだったら「がんばっているね」と褒めてあげてもいいかもしれない。
ただし、コースはタイム計測時などは逆に横並びに近いタイム順を並ばせることもあるので、いつも同じとは限らないのでこちらもご参考まで。